保険診療
青あざ・外傷性刺青の保険治療
ピコ秒レーザーの短いパルス幅と大口径ハンドピースを活かし、従来より短時間で痛みを抑えながら治療します。小児から成人まで幅広く対応しています。
青あざ・外傷性刺青の治療とは
「異所性蒙古斑」「太田母斑」「外傷性刺青」は保険適用でレーザー治療が受けられます。当院では、組織へのダメージが少ないとされるピコレーザー「エンライトン SR」を使用し、色素の除去を目指します。
必要に応じて麻酔クリームなどの表面麻酔を併用し、痛みに配慮した照射を行います。小さなお子さまから、長年気になっていた大人の方まで、それぞれのライフスタイルにあわせた計画をご提案します。
当院が大切にするポイント
- 表面麻酔や笑気麻酔などを活用し、痛みと恐怖感を最小限に抑えます。
- 治療回数と通院スケジュールを診察時に共有し、ご家庭での予定と調整します。
- アフターケアの手順を保護者・ご本人に丁寧にお伝えし、自宅ケアの不安を減らします。
ピコレーザー「エンライトン SR」の特徴
従来の Q スイッチ付きレーザーは照射時間が長く、痛みが強く出やすいことが課題でした。ピコ秒で照射できる「エンライトン SR」はエネルギーを短時間に集中させ、周辺組織の熱ダメージを抑えながらスピーディーに治療できます。
- 最大 10Hz の高速発振で照射時間を短縮し、患者さまの負担を軽減します。
- ナノ秒レーザーより短いパルス幅で熱ダメージを抑え、色素沈着や瘢痕のリスクを抑制します。
- 最大 8mm のビーム径により広範囲でもムラなく照射できます。
痛みを和らげながら短時間で施術が終わるため、治療が長引きがちな小児症例でも取り組みやすいのが特長です。
診察前に確認したいこと
- レーザー照射の痛み対策(麻酔クリーム/笑気麻酔/ブロック麻酔)の希望
- 学校・仕事・行事との兼ね合いを踏まえた通院ペース
- 色素沈着を防ぐための紫外線対策・保湿ケアの方法
治療の流れ
- 形成外科の診療枠を予約し、色の濃さや状態を診察で確認します。
- 必要に応じて照射部位へ麻酔クリームを塗布し、15〜60分ほど待機します。
- ピコレーザー「エンライトン SR」を用いて患部に照射します。
- 照射後は軟膏と保護材で肌を守り、自宅ケアの方法をご案内します。
- 数か月ごとの再診で色調を確認し、必要に応じて追加照射を行います。
小さなお子さまや広範囲を一度に照射する場合は、安全を最優先し、院内での麻酔待機や複数回に分けた照射をご提案することがあります。
診察前にご準備ください
- 保険証・医療証、母子手帳などの必要書類をご持参ください。
- 患部の写真やこれまでの治療歴があれば、診察時にお知らせください。
- 当日は締め付けの少ない衣服でお越しいただくと、照射がスムーズです。
自己負担額の目安(3割負担)
| 照射範囲 | 自己負担額 |
|---|---|
| 4cm^2 未満 | 6,000 円 |
| 4cm^2 以上 16cm^2 未満 | 7,110 円 |
| 16cm^2 以上 64cm^2 未満 | 8,700 円 |
| 64cm^2 以上 | 11,850 円 |
※上記は保険診療・3 割負担の目安です。麻酔クリームや乳幼児加算などが必要な場合は別途費用がかかる場合があります。
ご予約について
形成外科の診察予約をお取りください。空き状況によっては、診察と同日にそのまま照射まで行うことも可能です。
治療回数は 1 回で終了する症例もあれば、色調に応じて 3 か月ごとに複数回通院が必要なケースもあります。初診時に目安をお伝えしますので、ご不安な点は遠慮なくご相談ください。
治療後のケアと通院
- 照射直後は軟膏と保護材で患部を覆い、指示どおりのホームケアを継続してください。
- 洗顔や入浴は当日の処置後に可能かどうかを医師が個別にご案内します。
- 2〜3 か月ごとに経過を確認し、色素の残存具合を見ながら次回照射を調整します。
よくある質問
- 必要な治療回数は濃さや年齢によって異なりますが、平均して 3〜6 回です。
- 痛みが心配な場合は麻酔クリームや笑気麻酔を併用できます。
- 学校や仕事の予定に合わせた通院プランも柔軟に調整可能です。
リスク・副作用
- 照射後に赤み・腫れ・水ぶくれが出ることがあります。
- 炎症後色素沈着や色抜けが一時的に生じる場合があります。
- まれに瘢痕や感染を起こすことがあります。異常を感じたらすぐにご連絡ください。