お悩み別
わき汗(原発性腋窩多汗症)
発汗量が多く日常生活に支障がある場合、HDSS(Hyperhidrosis Disease Severity Scale)で重症度を評価します。保険診療と自費診療の選択肢があります。
HDSS(重症度スコア)
- HDSS 1:発汗は気にならず、日常生活に支障はない
- HDSS 2:我慢できる程度だが、時々支障がある
- HDSS 3:ほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
- HDSS 4:全く我慢できず、常に日常生活に支障がある
保険適応の目安
HDSS 3 以上で原発性腋窩多汗症と診断された場合、外用薬やボトックス注射が保険適応となります。初診時にスコアと既往歴を確認します。
保険診療の選択肢
エクロックゲル®/ラピフォートワイプ®
保険適応の外用薬です。毎日継続使用し、効果と副作用を診察で確認します。緑内障の既往がある場合は慎重投与が必要です。
プロバンサイン
アセチルコリンの働きを抑えて発汗を減らす内服薬です。全身の汗が減る反面、副作用や注意点もあるので、診察時にご相談ください。
保険診療のボトックスの新規受付は行っておりません。
自費メニュー
ミラドライ(自費)
マイクロ波で汗腺を熱変性させ、半永久的な発汗抑制を目指します。麻酔後の施術しますが、数日は痛みがあります。当院では数日間痛みが取れるエクスパレル麻酔が標準付帯です。痛みが不安な方はぜひご相談ください。
塩化アルミニウム外用
院内調剤の外用液(60mL ¥500)。汗管を一時的に閉塞させます。刺激が強い場合は頻度を調整します。
ボトックス注射(自費)
シワ治療に使うイメージがあると思いますが、正確には神経の信号をブロックする役割があり、100単位を目安に両脇に注射することで発汗を抑えることができます。
受診の流れ
- まずは診察予約をお願いします。HDSSスコア・既往歴を確認します。
- 保険適応の判断と治療方針の決定。自費治療ご希望の場合も併せてご相談ください。
リスク・副作用
- 外用薬:かぶれ・乾燥が生じることがあります。症状が強い場合は使用を中止してください。
- ボトックス注射:内出血・筋力低下・違和感が発生する場合があります。効果は数か月で徐々に戻ります。
- ミラドライ:腫れ・感覚鈍麻・硬結が一時的に出ます。神経痛が出た場合はすぐにご連絡ください。
治療効果には個人差があります。お仕事やスポーツのスケジュールを踏まえて治療時期をご相談ください。