保険診療

毛細血管拡張症

頬や鼻まわりに浮いた細い血管を、色素レーザー V-beamⅡ でまとめて照射し、赤みを薄くします。

毛細血管拡張症とは

  • 皮膚の浅い層にある毛細血管が慢性的に拡張し、線状・樹枝状・網目状に赤みとして浮き出る病変です。
  • 頬・鼻翼・口まわりといった露出部に起こりやすく、一度拡張した血管は自然に目立たなくなりにくいのが特徴です。
  • 一時的な炎症性紅斑とは異なり、慢性的な赤みが残るケースでは保険診療でのレーザー治療の対象になります。

一時的な皮膚炎やほてりで拡張した血管は自然に落ち着くことが多く、治療の対象外です。 頬全体が淡く赤いだけの状態も、まずはスキンケアや生活習慣を整えたうえで経過をみていきます。

頬に散在する毛細血管拡張のイメージ
頬に散在する細い血管をピンポイントで照射します

治療が適応になる症状

  • 頬や鼻まわりに網目状に浮いた細い血管が目立つ
  • 酒さの炎症が落ち着いた後に赤みだけが残った
  • ステロイド外用を続けた部位に毛細血管が浮き上がっている

顔全体がぼんやり赤い状態や、炎症が活発な酒さの急性期は対象外です。まずは炎症を落ち着かせてからレーザーを検討します。

対象外となる主なケース

  • 顔全体がぼんやり赤いだけで、線状の血管がはっきりしない
  • 炎症が活発な酒さやニキビの赤みが続いている
  • 妊娠中・授乳中などレーザー照射を延期した方が良い時期

該当する場合は、まず炎症コントロールやスキンケア指導を優先します。

レーザー治療の進め方

  • 3 か月間隔で 3〜5 回の照射を基本とし、症状が強い場合は 1 年以上継続してコントロールします。
  • 初回は紫斑などの反応を確認するため出力を控えめにし、経過をみながらパルス幅や照射エネルギーを調整します。
  • 照射後は 10〜14 日ほど紫色の点状内出血が残ります。ダウンタイムを短くする場合は出力を落として回数を重ねます。

初診時にご相談ください

  • 現在使用している内服薬・外用薬、過去に受けたレーザーの種類や回数を共有してください。
  • 長期にステロイドを使用している部位は皮膚が薄く、反応が強く出やすいため設定を慎重に調整します。
  • 酒さの炎症が活発な時期や強い日焼け直後は、まず炎症コントロールを優先し照射を延期する場合があります。

照射後の経過とセルフケア

  • 照射部は 1〜2 週間ほど赤紫色になり、軽いむくみやほてりを伴う場合があります。
  • メイクやマスクでカバーする際は擦らず、保湿と冷却で肌を落ち着かせてください。
  • アルコール、サウナ、激しい運動は血管が再拡張しやすいため 48 時間は控えます。

ダウンタイムを短くするには

紫斑を最小限に抑える設定も可能ですが、その分効果が緩やかになります。 イベントの予定や生活スタイルに合わせて、照射強度とスケジュールをご相談ください。

リスク・副作用

  • 紫斑・浮腫:数日〜2 週間で改善しますが、冷却と軟膏で保護すると楽になります。
  • 一過性の色素沈着:日焼けしやすい方は茶色みが出ることがあるため、UV ケアを徹底してください。
  • まれに水疱や痂皮が生じることがあります。無理にはがさず、気になる際は早めに受診してください。

肌質によっては血管が完全に消えず、メンテナンス照射が必要になる場合があります。 刺激の強いスキンケア製品は照射当日から数日は休み、肌が落ち着いてから再開してください。

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